私のノート〈児童福祉法 改正〉

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※「私のノート」については、あくまでも「私のノート」です。記載している内容については、勉強法や纏め方を参考にする程度に留めていただき、ご自身で各種法令や外部資料等で事実確認されることをお勧めします。

最初に

パソコン画面に「私のノート<児童福祉法 改正>」の文字

児童福祉法に限らず、改正法については出題されやすい傾向にあります。

前回同様に、黄色マーカーは平成25年以降の過去問題で何らかの形で出題された箇所、もしくはその周辺知識を箇条書きにして纏めています。その中でも過去5年間で出題された箇所については出題年度を記載してますのでご確認下さい。

尚、本記事では基本的に施行年度ではなく、改正年度を記載しています。

改正年度と施行年度は異なる場合がほとんどで、通常改正年度で問われることが多いですが、平成24年度施行の法改正のように、同年に施行された条文の内容が纏めて出題されることもあります。

各項下に各改正年度毎の改正の趣旨や改正内容が詳細に記載された厚生労働省の資料を添付していますので併せてご確認下さい。

平成9年改正

・児童家庭支援センターの創設
 →令和2年後期の社会福祉で出題されています。

・保育所入所手続きの変更(措置制度が行政との契約制度に変更)
 →令和3年前期、令和2年後期、平成29年後期の社会福祉で出題されています。児童養護施設、乳児院、児童自立支援施設などの措置制度は現在も継続されています。

・放課後児童健全育成事業の法制化
 →令和2年後期の社会福祉で出題されています。

・児童福祉施設の名称・機能の見直し
教護院→児童自立支援施設
 養護施設と虚弱児施設→児童養護施設
 母子寮→母子生活支援施設
 ※施設の目的に「入所者の自立促進のためにその生活を支援すること」が追加された
  →平成30年前期の児童家庭福祉において出題されています。

・児童自立生活支援事業(自立援助ホーム)の法制化

※ちなみに、平成10年に精神薄弱児施設が知的障害児施設に名称変更されています。

参考資料:児童福祉法等の一部改正について 平成9年(厚労省)

平成11年改正

・助産施設及び母子生活支援施設について、現行の措置制度から利用者が希望する施設を都道府県等に申し込み、利用する制度に改めること。
→令和3年前期の社会福祉において、「社会福祉法」の成立前後に関連する社会福祉体制の見直しの一環として出題されています。

参考資料:助産施設と母子生活支援施設の入所方式の見直しについて

参考資料:社会福祉基礎構造改革について(厚労省)

平成13年改正

・保育士の定義や登録等の規定、保育士資格は名所独占資格として法定化

・児童委員の職務の明確化、主任児童委員の法定化

参考資料:児童福祉法の一部を改正する法律等の公布について 平成13年(厚労省)

平成16年改正

・児童家庭相談に応じることが市町村の義務
→第10条に詳細記載。※市町村における児童家庭相談援助について厚生労働省は、「市町村児童家庭相談援助指針」を策定している。

・児童相談支援の第一義的窓口は市町村

・政令で定める市は、児童相談所を設置できるようになった。
→第59条4の1に詳細記載。

・児童相談所は専門的な知識及び技術を必要とするケースへの対応や市町村の後方支援を行う。
→第11条及び第12条に詳細記載。

・要保護児童対策地域協議会を地方公共団体が置くことができるようになった(努力義務)。
→第25条2の1に詳細記載。平成31年前期の子ども家庭福祉において出題されています。

・安定した生活環境の確保等の理由により特に必要がある場合には、乳児院に幼児を、児童養護施設に乳児を入所させることができる。
→第37条及び第41条に詳細記載。

・児童自立生活援助事業の目的として、対象者に対する就業の支援、相談その他の援助を行うことを規定。
→第6条2の11に詳細記載。

・児童養護施設等の児童福祉施設の目的として、施設を退所した者に対する相談その他の援助を行うことを規定する。
→第41条に詳細記載。

・監護、教育及び懲戒に関する里親の権限の明確化
→第47条3に詳細記載。

参考資料:「児童福祉法の一部を改正する法律」の施行について 平成16年(厚労省)

平成19年改正

こちらは、児童虐待防止等に関する法律の改正になります。

・児童の安全確認等のための立ち入り調査等が強化され、平成20年に施行された。
→平成31年神奈川県地域限定の社会福祉において出題されています。

平成20年改正

・児童自立生活援助について、措置制度から義務教育を修了した児童又は都道府県の措置を解除された満20歳未満の者からの申し込みによる実施へと変更

・養育里親への研修義務化、養育里親登録名簿への登録義務化

・都道府県の業務として、里親に対する相談、情報提供、助言、研修その他援助を追加

・要保護児童対策地域協議会の対象を、要支援児童及びその保護者、特定妊婦を追加

・被措置児童虐待を定義し、被措置児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者の通告義務及び本人による届け出、都道府県が通告等を受けたときに講ずべき必要な措置等について規定。

・家庭的保育事業の法定化

参考資料:児童福祉法等の一部を改正する法律案要綱 平成20年(厚労省)

平成24年改正(施行日)

平成24年度に施行された児童福祉法改正では、障害児支援の強化として大きく法改正されているのですが、それぞれの改正年度が異なります。

通常、保育士試験での法改正と言うと改正年度で問われることが多いですが、平成27年社会的養護において、「平成24 年4月の「児童福祉法」の改正後の障害児施設について」と記載され、施行年度後の障害児施設について纏めて出題されました。

過去問題を8年分解きましたが、平成24年度改正については、纏めて施行日で問われているので私の場合、施行日で暗記し、細かい改正日の違いについては暗記しませんでした。

身近な地域で支援を受けられるよう障害児施設・事業の一元化
→通所(児童発達支援・医療型児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援)は、市町村が実施主体。入所(福祉型障害児入所施設・医療型障害児入所施設)は、都道府県が実施主体

・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援の創設

・障害児施設に入所した障害児について、引き続き入所による支援を受けなければ福祉を損なうおそれがある場合は、18歳以降、満20歳に達するまで入所可能。また、重症心身障害児施設の場合は、18歳以上の新規入所も可能。(障害児施設給付費を支給)
→第24条24、第31条に詳細記載。

・18歳以上の障害児施設入所者については障害者施策(障害者自立支援法(現:障害者総合支法))で対応

・障害児相談支援(障害児支援利用援助及び継続障害児支援利用援助を行うこと)の創設

・従前の「身体に障害のある児童及び知的障害のある児童」に加え、「精神に障害のある児童」を追加し、発達障害児についても障害児支援の対象として児童福祉法に位置づけ。

参考資料:児童福祉法の一部改正の概要について 平成24年(厚労省)

参考資料:資料1:児童福祉法等の改正による教育と福祉の連携の一層の推進について(平成24年4月18日付事務連絡)

参考資料:政令・省令・告示について(平成24年4月施行分)

また、障害児施策以外にも、「民法・児童福祉法の改正」として、以下の内容も改正(施行日)されています。

・児童相談所長、施設長等による監護措置と親権代行について
→第33条2に詳細記載。児童相談所長及び児童福祉施設長等が児童の監護等に関しその福祉のため必要な措置をとる場合に親権者等は不当に妨げてはならないことや、児童の生命、身体の安全確保のため緊急の必要がある場合には、親権者の意に反しても児童相談所長及び児童福祉施設長等が必要な措置をとることができることが定められた。

平成28年改正

平成28年度改正については、以前お伝えした下記テキストにて詳細に説明書きがなされています。

近年平成28年度の改正については各科目で頻出なのでご一読ください。

改正児童福祉法・児童虐待防止法のポイント(平成29年4月完全施行): 新旧対照表・改正後条文

・児童福祉法の理念の明確化
 →令和3年後期の子ども家庭福祉において出題されています。第1~3条までは、社会福祉、子ども家庭福祉、社会的養護の分野において頻出なので、繰り返し目を通されることをお勧めします。

・家庭と同様の環境における養育の推進
 →令和元年後期の社会的養護において出題されています。

・市町村・都道府県・国の役割と責任の明確化

・国による要保護児童にかかわる調査研究の推進

・一時保護が行われた児童について、20歳に達するまでの間、引き続き一時保護
 →平成31年前期の社会的養護において出題されています。

・自立援助ホームを 20歳になる前まで利用している大学等就学中の者について、22歳の年度末までの間、利用を継続できることとした
 →平成30年前期の社会的養護において出題されています。

・情緒障害児短期治療施設が児童心理治療施設への名称変更

・児童相談所における弁護士、児童心理司・保健師等、主任児童福祉司の配置

・児童相談所から市町村への事案送致
 →平成31年前期の社会的養護において出題されています。市町村から児相ではなく、児相から市町村への事案送致なのでご注意下さい。

・都道府県(児童相談所)の業務における里親支援、養子縁組支援の追加
 →平成30年前期の社会的養護において出題されています。

・養子縁組里親の法定化(研修義務化・名簿登録)
 →平成30年前期の社会的養護において出題されています。

・市町村の設置する要保護児童対策地域審議会の調整機関に専門職の配置義務、研修受講の義務付け
 →令和3年後期の子ども家庭福祉、平成31年前期の社会的養護において出題されています。

・乳児院等の長及び里親等は、施設に入所し、又は里親等に委託された児童及びその保護者に対して、関係機関との緊密な連携を図りつつ、親子の再統合のための支援等を行うこととする。
 →令和3年後期の子ども家庭福祉において出題されています。

・政令で定める特別区は、政令による指定を受けて児童相談所を設置できる。

・しつけを名目とした児童虐待の防止(児童虐待防止法)
→児童虐待防止法 第14条に詳細記載。

・児童相談所は、再出頭要求を経ずとも、裁判官の許可状を得た上で臨検・捜査できる(児童虐待防止法)。
→児童虐待防止法 第9条3に詳細記載。平成31年前期の社会的養護において出題されています。

・市町村による母子健康包括支援センター設置の努力義務(母子保健法)。
→母子保健法 第22条に詳細記載。令和3年後期の子ども家庭福祉、平成31年前期の社会的養護において出題されています。

参考資料:児童福祉法等の一部を改正する法律(平成28年法律第63号)の概要(厚労省)

また、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律により、以下の内容が児童福祉法において改正されました。

・居宅訪問型児童発達支援の創設

・保育所等訪問支援の支援対象の拡大

・医療的ケアを要する障害児を支援するための体制の充実

・自治体による障害児福祉計画の策定義務

参考資料:障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律について(厚労省)

平成29年改正

このブログの筆者が過去問題を解いた限り、平成29年の児童福祉法改正については出題されていなかったため纏めていません。

現在の保育士試験の試験範囲には入るので下記参考資料をご確認下さい。

参考資料:児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律(平成 29 年法律第 69 号)について(厚労省)

令和元年改正

平成29年同様に令和元年の法改正についても纏めていません。

施行が令和2年4月1日となっているので試験範囲をご確認の上、下記参考資料を直接参照いただく方が判り易いのでご確認下さい。

参考資料:児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律(令和元年法律第46号)の概要(厚労省)

最後に

黄色マーカーの箇所は最低限暗記されることをお勧めします。

尚、見ていただいて判るように、必ずしも近年の過去問題で近年の改正法が出題されている訳ではありません。例えば令和2年後期の社会福祉の過去問題で平成9年の児童福祉法改正について出題がされる等しているため、満遍なく学習されることをお勧めします。

その際、「児童福祉法」の条文や過去問題、当ブログ掲載の参考資料などで詳細事項を確認しながらご自身で纏められることをお勧めします。

実技試験対策について掲載中です。以下ご参照下さい。

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ブログ管理人
保育士ぽにょ

理系の4年制大学に進学するが、リーマンショック時の就活、育休中の2度の転勤、コロナ禍到来により、今後の働き方を見直すきっかけに。そんな中、令和3年前期に年齢にも経済危機にも負けない資格、保育士国家資格に一発合格。現在は、2児の母として子育てに奮闘しながら一発合格のノウハウや育児に役立つ情報を公開。

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