準備する物
絵を描く前に準備する物について、こちらのリンクをご参照下さい。
画用紙についてや色鉛筆の選び方について記載しています。
お題
今回は「調理実習」です。
こちらも過去問での出題がありません。
調理実習については私が見学をした保育園では、4、5歳児クラスで月に1度の調理実習を行い、調理員さんと共に給食を作るお手伝いをしているそうです。
包丁や皮むき器等の刃物を使用したり、火を使ったりするのでこのお題では3歳未満児クラスで出題される可能性は低いでしょう。
したがって、今回は、保育士1名、4~5歳以上児クラスの園児3名の設定にしました。
年齢に応じた園児の身長については、こちらのリンクを参考にしていただくことをお勧めします。
参考資料
こちらの対策本やイラスト集を参考に絵を描きました。
様々な身体の動きについてはこれらの対策本がとても参考になります。
アイテムの練習についてはこちらのイラスト集が参考になります。
こちらの絵本も同年代の園児の絵を描くのに参考になります。
所要時間
過去のブログで大まかな時間配分についてご紹介しました。
今回、2枚の絵を描きました。
それぞれの作品の時間配分の内訳をご紹介します。
1枚目
下描き:12分41秒
縁取り:9分17秒
色塗り:17分01秒
背景:6分01秒
2枚目
下描き:11分29秒
縁取り:10分13秒
色塗り:18分00秒
背景:5分18秒
作品
今回、「調理実習」と言うお題で私が描いた作品をご紹介します。
調理実習-1枚目の作品
保育園児が調理実習をしています。手前に調理台があり、2人の園児が調理しています。1人の女の子の園児は、シンクでじゃが芋の皮むきを行っています。その隣の男の子の園児はまな板の上で包丁を使い、にんじんを切っています。後方の調理台で男の子が保育士の方を向きながら、鍋の中の料理をかき混ぜています。保育士は後方の園児の隣に座り、鍋の中を見て拍手をしています。
調理実習-2枚目の作品
保育園児が調理実習をしています。調理台が手前からL字型になっており、3人の園児がいます。1番右の女の子の園児は、水が流れるシンクでじゃが芋を洗っています。その隣の男の子の園児は、まな板の上で包丁を用い、にんじんを切っています。その園児の横に置かれたボールの中に多数の野菜が入っています。野菜を切る男の子の園児の斜め後ろでは、鍋をかき混ぜている男の子の園児がおり、後ろの保育士の方を振り返っています。保育士は、鍋をかき混ぜる男の子の園児の方を見て、拍手をしています。
自己評価
以前のブログで何に気を付けて描けば良いかをご紹介しました。
絵を描く際に気を付けること10ヶ条
年齢に応じた身体の大きさを描く
様々な身体の動きを描く
保育士の目線は園児の方へ
様々なアイテムを描けるようにする
構図は人物の重なりを少なく
年齢に応じた動作を取り入れる
表情は生き生きと
遠近法に気を付ける
色塗りにバリエーションがあるか
塗り残しが無いか
上記の10ヶ条を元に一つ一つ確認します。
年齢に応じた身体の大きさを描く
今回、私は対策本の縮尺に則り、保育士1名と4~5歳以上児クラスの園児3名を想定しました。
手前にいる園児2人については、調理台に下半身が隠れており、座っているのか立っているのかも分からない状態なのでそれほど身長を気にする必要はないかと思います。
1枚目の後ろの園児、2枚目の左にいる園児については、4~5歳児にしては身長が低すぎます。
1歳児クラス以上の年齢に応じた身体の大きさについては上記の「お題」で示した通り、下記参考資料をご確認いただくことをお勧めします。
様々な身体の動きを描く
どちらの絵についても3人共が違う作業をしているので問題ないでしょう。
しかし、包丁を用いて何かの野菜を切ったり、皮むき器を用いて皮をむく際の手や指の細かい動きは練習していないと描くのが難しい上、時間を消費してしまいます。
対策本を参考にし、様々な手の動きを描けるように練習しましょう。
保育士の目線は園児の方へ
1枚目目の作品については、保育士は園児ではなく鍋を見ています。
鍋の中の様子を見ることも大切ですが、絵は調理実習の1場面を切り取っているので1番ベストな配置や目線を意識した絵を描く方が良いです。
したがって、園児は保育士の方を見ているので保育士の目線も園児に合わせる方が良いでしょう。
2枚目の作品についても鍋をかき混ぜる園児が保育士の方を見ているのですが、保育士の目線がやはり鍋の方へ向いています。
目線を合わせるのは難しいので練習を重ねることをお勧めします。
1枚目と2枚目の作品を比べると、どちらの作品も保育士は園児全体を見渡せるポジションである1番後ろに配置できているのですが、1枚目の場合は手前の園児と少し距離があり、鍋をかき混ぜる園児の方しか目が行き届きません。
一方、2枚目の作品は、鍋をかき混ぜる園児の方に視線は向いているのですが、調理台をL字型にしていることで、保育士は全員の園児とほぼ同じ距離に位置し、どの園児にも直ぐに手助けできる距離に配置できていることが分かります。
以上の理由から、どちらかと言うと2枚目の作品の構図をお勧めします。
様々なアイテムを描けるようにする
保育園児が包丁を使用するには少し早いように感じるかもしれませんが、このブログの管理人も幼稚園のときに包丁を使用して園で飼育しているウサギの餌を切ったりしていました。
4~5歳児クラスの場合、保育士の監視の元なら包丁を使用しても問題ないかと思います。
水道の蛇口や蛇口から水が出る様子も描きましたが、「蛇口と蛇口から出る水」の構図も色んな場面で使える構図の一つです。
実際、過去のブログで「歯磨き」や「うがい・手洗い」のお題でも水回りの構図を用いています。
また、令和3年前期の実技試験では、お題の一部に「水場から水を運んで」と言う表現が記載されていました。水回りの構図は色んな場面で使えるのですが、初めて描く場合どのように描いて良いか分からないと思います。
水道から水が流れる様子は単純に2枚目の絵のように描くだけで伝わるのですが、描き方を知っているのと知らないのとでは全然かかる時間が変わってくるので上記イラスト集等を参考に練習することをお勧めします。
また、野菜についても同様です。上記イラスト集に絵が苦手な人でも描きやすいイラストが掲載されているので参考にされることをお勧めします。
さらに、調理実習なので帽子を被っているのは良いのですが、エプロンも着けた方が良いです。
最後に、細かいですが1枚目の絵は鍋の料理が何なのかがよく判りません。
2枚目の絵は鍋の中はカレーだと言うことがなんとなく伝わりますが、何か分からない物を描くのは極力避けましょう。
構図は人物の重なりを少なく
人物の重なりは少なく、構図は問題ないでしょう。
年齢に応じた動作を取り入れる
4~5歳児クラスの園児は、保育士の監視の元、包丁や皮むき器、火の点いた鍋をかき混ぜる動作をできる年齢になるので問題ないでしょう。
表情は生き生きと
真剣に野菜を切る表情、楽しそうに鍋をかき混ぜる表情、落ち着いて皮むき器を使用したり、野菜を洗う表情が描けています。
表情については対策本をご確認下さい。
遠近法に気を付ける
1枚目の作品の場合、遠近法を取り入れた方が良いのですが、頭の大きさに対する身体の長さ(頭身)は守らなければなりません。
色塗りにバリエーションがあるか
背景含め、様々な色で着色できています。
塗り残しが無いか
塗り残しはないです。
繰り返しお伝えしますが、塗り残しだけは絶対に避けて下さい。
その他に考えられる構図として
その他に考えられる構図として、箇条書きで挙げさせていただきます。
・パンを捏ねている様子
・ハンバーグを捏ねている様子
・和え物を混ぜている様子
・サンドイッチの具を詰めている様子
・飲み物を注いでいる様子
まとめ
❍ 調理実習と言うお題ですが、火や刃物を使用する場合は保育士は園児の安全に配慮できるよう極力全ての園児と近い位置に配置した方が良い。
❍ 野菜を切ったり、洗ったり、混ぜ物をする手は描き慣れていないと時間を消費するため、細かい手の動きや使用する道具を中心に練習を重ねることをお勧めする。
❍ 調理実習と言うお題なだけにエプロンや三角巾を描いた方が良い。
※他の作品もアップロードしていますので以下ご参照下さい。
※近年出題されたお題についても掲載中です。
※言語対策についても掲載中です。
※科目別の勉強方法については、メニューボタン、またはサイドバーボタンよりご選択下さい。